「まあいいだろう。」
ねえ、あなた。
随分と暗がりに咲くじゃない。
そこはどう?
住みやすいの?
「誰かが僕を見つけたその時から、
僕がここに咲いた意味はあったってことだよ。」
ねえ、あなた。
随分と悠長に眠るじゃない。
そこはどう?
危なくないの?
車だって人だって来るわ。
「知らない僕を愛でてくれた人がいるんだ。
だから僕は、ここにいるんだ。」
日常と町。
ありきたりな風景。
でもここには僕の知らない時間が流れている。
ありきたりな風景。
そしてここには僕の好きな時間が流れている。
時計の針が刻む。
誰かと誰かがすれ違った足音。
遠くで犬の鳴き声。
車の通り過ぎる音。
工事の音。
知らない町で見つけた日常。
僕の町で当たり前になって忘れていたもの。
じっくりと考える場所。
(NEX-5Nで撮影。)
by aomushi61 | 2012-04-04 22:55 | フォト